令和2年
 第1回定例市会 2月議会
令和2年度神戸市当初予算案
 予算特別委員会[意見表明]
自由民主党神戸市会議員団は、令和2年度神戸市各会計予算案並びに関連議案、合計50議案について、以下の理由により要望30件を付して承認します。また、第18号議案に対する附帯決議案については、賛成します。また、「予算第1号議案 令和2年度神戸市一般会計予算」等の編成替えを求める動議については、反対します。
令和2年3月13日
自由民主党神戸市会議員団

「理由」

 令和2年度予算案は、神戸の「再生」に向けた新たな政策展開に積極的に取り組むものとなっています。これは、人口減少時代に対応するための子育て・教育環境の充実に重点をおきつつ、神戸経済の活性化のための雇用の創出や、福祉・医療・防災などの充実、都心再整備はもとより、地域の発展をめざしたバランスのとれたまちづくりへの取り組みなどが反映されているものであり評価します。  一方、現在発生している新型コロナウイルスへの対応については、市民の健康と暮らしを守るため、感染拡大の防止を第一に、全庁一丸となってあらゆる策を講じ、緊急で必要な補正予算案や関連議案等は早急に上程され、一日も早い終息と日常の回復を願って、我が会派も全面的に協力したいと考えています。  また、これまでの行財政改革により、財政健全化指標は着実に改善しているものの、少子超高齢化の進展に伴う社会保障費の増大は避けられず、将来世代に負担を残さないためにも、最終年次にあたる「神戸市行財政改革2020」の完遂に向けて全力で取り組み、安定的な財政基盤を構築していくことを期待し、令和2年度神戸市各会計予算案並びに関連議案を承認します。

現下の新型コロナウイルス対応について、以下5項目を要望致します。

(1)
医師会などの医療機関や関係者に対し、医療用マスクや消毒用アルコール等の安定供給見通しや、感染者への対処方法など国と密接連携し、十分な情報共有を行うこと。
(2)
市内の中小企業や飲食店などの事業者に対し、融資制度の要件緩和や市税納付の猶予など個別事情に配慮し、寄り添った姿勢で経済支援に取り組むこと。
(3)
市民に対し、相談窓口の周知徹底をはじめ市民が安心できる相談体制や検査機関の強化充実に努めるとともに、拡大防止の観点で正しい情報をプライバシーに配慮し、適切に発信すること。
(4)
学童保育施設等一部機関のみに過度な負担をかける状態を長期化させないよう、適切な人員配置ならびにハード対策を市全体で迅速に行うとともに、緊急時の職員配置や施設対応計画の整備につなげること。
(5)
感染拡大防止に万全を期すため、神戸空港および神戸港における水際対策の一層の強化に努めること。
「要望事項」 次に予算案ならびに関連議案について、以下24項目を要望致します。
(1)
交通局などにおいても、市長部局の現業職員の給与削減にならい、官民格差是正にしっかり取り組むこと。
(2)
中央卸売市場業務条例改正については、今後も市場参加者の意見を十分くみ取り、市場運営に反映するよう努めること。
(3)
神戸市の宝物である六甲山の有効利用と開発を進めること。
(4)
六甲アイランド等にて、神戸が発祥の地である女子サッカーの競技大会と各種イベントが出来るようなスタジアムを建設すること。
(5)
ルミナリエの賑わいと活性化のため、音楽イベント等との一層の連携を図ること。
(6)
神戸の海、山、都市部を活かしたトライアスロン大会の開催を検討すること。
(7)
更なる認知症予防のために、軽度認知障害MCIの方に対する早期治療の予算を組み、充実した「認知症神戸モデル」の構築に取り組むこと。
(8)
障害者計画相談の相談支援専門員を増やし、セルフプランによる利用者の割合を引き下げると共に、質を担保し、障害福祉サービスの向上につなげること。
(9)
発達障害の早期発見がひきこもり防止につながるので、発達障害を診断できる医師の養成などを国に要望すること。
(10)
垂水養護学校・垂水体育館用地における中核的医療施設の配置に際し、歯科口腔外科を設置すること。
(11)
神戸市の子供を虐待から守るため、神戸市関係職員は「神戸市こどもを虐待から守る条例」を厳守すること。
(12)
待機児童対策と並行して在宅育児への経済支援や、ベビーシッターの利用補助制度の創設を検討すること。
(13)
ワケトンカレンダーや3010運動、いいとこぐるぐるなど、市民の環境施策を周知・広報する媒体・ツールを更に拡充し、市民の自発的活動を促すよう取り組むこと。
(14)
豊かで美しい瀬戸内海の再生のため、市内処理場の栄養塩管理に積極的に取り組むとともに、藻場や干拓の造成など「里海」造りに部局の垣根を越えて取り組むこと。
(15)
地下鉄海岸線沿線の活性化の一環として、みなと元町駅周辺の賑わいづくりとプロモーションに取り組むこと。
(16)
リノベーション神戸の防犯灯LED化については、私道部分も含めて神戸市全体が明るくなるように実効的な予算措置をすること。
(17)
市内に多数現存する老朽化した大型道路標識については、深刻な事故や被害を防ぐため、建替更新を加速化させること。
(18)
皆森から谷上までの二車線拡幅工事をスピーディーに行い、更なる渋滞緩和策に努めること。
(19)
六甲山上の道路整備においては、歩行者・自転車の安全性を確保するとともに、景観にも配慮すること。
(20)
LRTなどの新たな公共交通システムの導入の可能性を引き続き検討すること。
(21)
市立小学校における職員間ハラスメント事案の調査報告書の結論を踏まえ、事案が発生した背景・組織的課題を改善させるため、異校種間の人事交流、管理職の再任用、女性管理職の拡充、教職員の外部研修の積極的参加など、風通しの良い人事政策に努めること。
(22)
今回の休校園で自宅学習の有効な手段として注目された学習支援ツールについて、学校での利用率を一層高めるよう取り組むとともに、国レベルで進めるGIGAスクール構想など、いかなる環境下でもオンライン授業が受けられる教育環境を整備するよう努めること。
垂水体育館跡地及び垂水養護学校跡地に整備される総合病院の誘致に際しては、歯科口腔外科を備えることを公募条件等とすること。
(23)
市バス事業における痛ましい人身事故をはじめ、事故の連発、また国から車両4台の停止命令を受けたことを鑑み、安全管理意識の再徹底を図るとともに、お客様サービスマニュアルの整備、お客様満足度の向上、収益力強化のため、更なる合理化を進めるよう努めること。
(24)
北神急行の市営化により新設された市バス62系統は、北区・北神地域の活性化に大いに寄与することから、既存の64系統の利便性を確保しつつ、62系統の多くのメリットを地域住民に理解を求める努力をすること。
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