令和2年
 第1回定例市会 2月議会
令和2年度神戸市当初予算案
予算特別委員会[総括質疑]要旨

[総括質疑]要旨  河南ただかず 議員(中央区選出)

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3月12日に開催されました令和2年度 神戸市当初予算案 予算特別委員会 総括質疑において、 河南ただかず 議員(中央区選出)は、「新型コロナウイルスの対応について」など、市長及び関係当局に質疑を行ないました。

1.新型コロナウイルスの対応について

(1)医療関係者への情報発信
 本市でも感染者が確認された新型コロナウイルスについて,現場で対応する医師などから,不足している医療用マスクや消毒用アルコール等の供給見通しや,実際に感染者を確認した際の対応方法について,情報が少なく,不安を抱えていると聞く。市民の不安を払拭するための情報発信はもちろん重要だが,医師会などの医療機関や関係者と密に連携するとともに,十分な情報発信を行うべきと考えるがどうか。
(2)市民への情報発信
 市内で感染者が確認されたことで,感染者が住む地域の情報や感染経路などの発信源が不明な情報が多く流れている。市民に対し正しい情報を遅滞なく適切に発信し,不安軽減や風評被害防止に努めることは,健康危機管理において非常に重要であり,市長の強いリーダーシップのもと,更なる情報発信を行っていくべきと考えるが,今後の対応を含め見解を伺いたい。
(3)事業者への支援
 新型コロナウイルスの感染拡大により市民などが外出自粛を行っており,市内の中小企業や飲食店が大きな打撃を受けている。国において,実質的に無利子・無担保で融資を受けられる特別な制度を創設すると表明されたところであるが,本市においても現行の融資制度を見直し,事業者に寄り添って要件を緩和するなど経済支援に全力で取り組むべきと考えるが,見解を伺いたい。
(4)学校園の休校に伴う状況
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け,3月3日から学校園が臨時休校になっている。休校による学校の影響をどのように捉え,休校中の生徒・児童の状況をどのように把握しているのか,学校園の再開時期も含め,見解を伺いたい。
(議員再質疑)
 2月28日付の神戸市における対応方針により,市有施設についても感染防止の観点から3月15日までの間,閉館することになっているが,政府からのイベント自粛要請が10日間延長されたことに伴い,本市として閉館期間を延長するなど,対応方針の変更を検討しているのか,見解を伺いたい。

2.東須磨小学校における教員間ハラスメント事案について

(1)懲戒処分の判断基準
 2月21日に調査委員会から報告書が提出され,2月28日付で加害教員4名を含む関係者の懲戒処分が行われたが,この処分はどのような経緯で決定されたのか,処分内容は適切なものなのか,市民は分かりづらいと感じているのではないか。加害教員らの処分内容はどういった背景や基準をもって決定されたのか,伺いたい。
(2)今後の教育行政へのフィードバック
 調査委員会から提出された報告書では,ハラスメント事案が発生した原因として,加害教員らの個人的資質だけでなく,ハラスメントを容認,助長するような職員室全体の雰囲気等が挙げられており,更には,教育委員会や管理職の対応や神戸市独自の制度等にも問題があったと指摘されている。神戸の教育行政への信頼回復には,単に加害教員らの懲戒処分で事態を収束させるのではなく,調査委員会からの指摘を踏まえ,具体的にどこに問題があったのか,その背景を分析し,今後の教育行政へフィードバックさせることが重要と考える。子どもたちが安心して学習できる学校へ生まれ変わるため,どのような取り組みを進めていくのか,見解を伺いたい。
(議員再質疑)
 報告書では,校長がハラスメントに気づけなかった,あるいは教員間の人間関係を改善できなかったことが原因の1つとして挙げられており,校長によるマネジメント機能が十分に働いていなかったことが示されている。二度と同じ事件を起こさないためにも,他都市や民間企業の取り組みを参考にして,学校運営の責任者である校長のマネジメント機能強化に注力すべきと考えるが,見解を伺いたい。

3.神戸の交通機能強化について

 発着枠拡大や運行時間の1時間延長等により,神戸空港は,今後更なる需要の増加が見込まれる中,空港へのアクセス機能強化のため新神戸駅への延伸も含めたポートライナーの輸送力強化は,早急に対応すべき重要な課題となっている。神戸の再生の要である新神戸駅から神戸空港までのアクセス強化について,今後どのように取り組まれるか,見解を伺いたい。
(議員再質疑1)
 ポートアイランドは都心三宮や神戸空港に近接するなどポテンシャルの高い地域であるが,まちびらきから約40年が経過する中,今後もポートアイランドが発展し続けるためには,民間事業者と連携した住宅用地開発等の住環境整備の推進による,島内人口の増加策が必要ではないか。島内人口が増えることで,現在課題となっている新神戸駅から神戸空港までのアクセス強化についても,十分な需要が見込まれ,民間企業が参入しやすくなると考えるがどうか。
(議員再質疑2)
 阪急神戸線と市営地下鉄西神・山手線の相互直通運転について,先の局別審査では「投資に見合う効果は得られないとの検討結果が出たため,具体的な検討としては一旦区切りをつける」との答弁だったが,相互直通運転が実現すれば,市営地下鉄の利便性向上や沿線の人口定着が期待でき,民間の投資先としての魅力向上にもつながるため,神戸の活性化に寄与すると考えるがどうか。

4.兵庫県との連携強化について

 先の代表質疑で我が会派から,県市連携による都心エリアの再整備について質疑した際,「県と協議・調整をしっかりやっていきたい」との答弁があったが,これまで行ってきた「県市連携」は,県の領域を侵さない程度に意見交換を行ってきたのではないかと感じる。三宮から元町に至るエリアの再整備で求められる真の「県市連携」には,互いの領域に関係なく侃々諤々,三宮から元町エリアのあるべき未来について議論し,県市関係なく政策提案するなど,より積極的な関係の構築が必要と考えるがどうか。

5.MICE施設の再整備について

 昭和56年に供用開始した国際会議場をはじめ,老朽化が進む本市のMICE施設については,平成25年3月に「コンベンションセンター再構築基本構想」を策定し,再整備の検討を進めているが,基本構想策定から7年が経過した現在も進展がない。大阪市では,IR構想と一体的に日本最大規模の新たな複合MICE施設の整備を検討しており,他都市でも着々とMICE施設再整備への取り組みが進む中,本市においても他都市に取り残されることのないよう,スピード感を持って再整備を進めるべきと考えるが,見解を伺いたい。

6.神出山田自転車道の更なる活用について

 西区神出町と北区山田町の田園地帯を東西に結ぶ神出山田自転車道は,供用開始から約30年が経過し老朽化が激しいことから,昨年度から路面補修や休憩施設の改修等,大規模なリニューアルを実施してきた。昨年11月に開催されたリニューアル記念イベントなど,地域活性化に寄与する取り組みには期待しているが,今後の更なる自転車道の活用に向けては,例えばレンタサイクルやバーベキューが楽しめる機能を整備するなど,更なる仕掛けづくりが必要と考えるがどうか。

7.私道の街灯設置助成について

 「リノベーション神戸」第一弾で,街灯の増設とLED化の実施が打ち出されたが,私道に設置する街灯の増設などは地域団体に委ねられているため,地域間で明るさに偏在が生じることを危惧している。私道へ街灯を設置する場合の費用については,助成制度の要件を緩和する取り組みも進められているが,費用の一部負担すらも困難な地域もあると聞いているため,例えば一定基準を満たす場合は助成率を拡充するなど,リノベーション神戸推進のため何らかの支援を講じるべきと考えるがどうか。
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