平成30年
 第2回定例市会 9月議会
平成29年度神戸市各会計決算
[代表質問]要旨
平成30年9月議会が、9月18日から10月26日までの42日間の日程で開かれ、平成29年度神戸市各会計決算が審議されました。 自由民主党神戸市会議員団を代表して、佐藤公彦議員(西区選出)河南ただかず議員(中央区選出)及び、しらくに高太郎議員(垂水区)は、9月25日の本会議において、市長及び副市長に質疑を行ないました。

[代表質問]要旨 佐藤公彦 議員(西区選出)

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1.今後の財政運営について

 社会保障費が増大する一方,税収の伸びは小さく,今後の財政運営は極めて厳しい状況にあり,社会保障政策を持続可能なものとするためには,域内経済の拡大と税収の増加を図ることが不可欠である。大阪湾岸道路西伸部や三宮再整備にとどまらず,新コンベンションセンターや新たな芸術・音楽ホール,六甲山・須磨海岸等のインフラ整備,神戸港ロジスティクスターミナルなど,さらに都市を成長させるプロジェクトを打ち出す段階にあると考えるが,見解を伺いたい。

2.労使関係の正常化について

(1)便宜供与
市職員労働組合のヤミ専従問題の実態が明らかになってきている。第三者委員会の調査は5年間であるが,これは一先ず5年間であり,調査の如何によって,それ以前も実態があったことが明らかになれば,不当利得である給与については,返還を求める認識で良いのか。
また,その際は,ヤミ専従によって受けるべき懲戒処分の結果により,給与や退職金が減額される場合もあることを踏まえ,現委員長だけではなく,前委員長や役員,さらには退職者も含め,厳しい措置を講ずるべきと考えるが,見解を伺いたい。
(2)管理運営事項等
人事や予算という明らかに管理運営事項にも関わらず,組合が介入している実態があると聞くが,ながら条例の運用も杜撰であり,管理運営事項を労使交渉で扱っていることは大問題である。
この際,職員団体や労働組合との交渉,話し合いについては,現在の概要だけの公表ではなく,より透明性を持った発言録の公表をすべきと考えるがどうか。また,交渉については,管理運営事項は当然対象外とし,労働条件のみとする厳格な運用を条例で縛るべきと考えるが,見解を伺いたい。

3.観光振興について

(1)神戸観光局のあり方
神戸観光局は民間トップ人材のもと,幅広い分野の関係者による新たな観光プラットフォームを形成し,神戸観光の推進を図っているとのことだが,現在は行政が主体となった観光施策の企画・立案が行われており,都心の再整備においても,神戸の観光に繋げようとする戦略性が見られないように感じる。幅広い分野の神戸観光局の会員から意見を吸い上げ,官民が一体となって観光戦略を作り,あらゆるプロジェクトに積極的に提言し,神戸の観光を強力に推進することが重要と考えるが,見解を伺いたい。
(2)神戸ワイナリーを活用した観光・農業振興
立地条件に恵まれた広大な土地である神戸ワイナリーは以前より,施設のあり方について検討がなされていると聞くが,未だ今後の活用方法が明らかにされていない。観光地の少ない西区の観光振興や農業振興だけではなく,市全体の活性化を図る上で重要な拠点となりうる場所であり,フルーツフラワーパークのように,道の駅として再整備するなど,早期に有効活用を図るべきと考えるが,見解を伺いたい。

[代表質問]要旨 河南ただかず 議員(中央区選出)

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1.防災の取り組みについて

(1)抜本的な津波・浸水対策
神戸市では幾多の自然災害の教訓を活かし,災害に強い都市づくりを強力に推進してきたが,先般の台風においては,高潮による浸水等により,臨海地域を中心に大きな物的・経済的被害がもたらされた。防潮堤の不備や排水機能の脆弱性など,課題が浮き彫りとなる中,今回の経験を踏まえ,津波・浸水対策を抜本的に見直す必要があると考えるがどうか。
(議員再質疑)
防災の観点からも,トンネルや橋梁等の老朽化対策は喫緊の課題となっている。現在,国のガイドラインに基づき,近接目視による点検が行われているが,内部損傷の把握が困難な場合もあると聞く。構造物を破壊することなく,内部損傷も含めた点検ができ,データによる構造物の安全性の可視化も可能となる非破壊検査の導入を検討すべきと考えるが,見解を伺いたい。
(2)災害対応
先般の災害では,多くの地域で避難勧告や避難指示が発令されたが,市民の中には避難をしようと思っても避難場所が分からなかったという声も聞く。毎年,広報KOBEの防災特別号において,災害毎の避難先や警戒区域などの情報を市民に向けて発信しているが,隅々まで最低限の情報が行き届いていない現況を踏まえ,今後どのように改善していくのか,見解を伺いたい。
(議員再質疑)
災害時要援護者支援条例が施行されてから,5年以上が経過した。地域での要援護者情報の共有など地域団体と神戸市が協働して,災害時の要援護者支援の取り組みを進めているところであるが,先般の災害において,どのようにこの取り組みが活かされたのか,また,どういう課題が見えてきたのか,見解を伺いたい。

2.三宮再整備について

(1)県による元町駅北側地域再整備との整合性 雲井通5丁目地区再整備に係る事業協力者が決定するなど,三宮再整備は着実に進んでいるが,兵庫県はJR元町駅北側地域のにぎわい創出に向け,元町駅や老朽化した県庁舎などを再整備する方針を示している。再整備の効果を最大限に発揮し,神戸のまちの成長に繋げるためには,元町と三宮をパッチワーク的に整備するのではなく,両エリアの整備の整合性を図ることが重要と考えるがどうか。
(2)文化ホールについて
文化ホールについては,先般公表された「新・神戸文化ホール整備基本計画(素案)」の中で,三宮バスターミナル内に大ホールと中央区の新たな文化施設のホール機能を整備するとされているが,三宮への移転により,具体的にどのようにホールの機能や利便性を高め,まちの魅力や賑わいを創出していこうとしているのか,見解を伺いたい。
(議員再質疑)
三宮再整備やウォーターフロントの再開発が進む中,国道2号による分断感の解消が課題となっている。税関前交差点では,歩道橋のリニューアルが計画されているが,誰もが歩きやすく人にやさしいまちづくりを進める上では,やはり平面移動に重点を置き,南北軸の回遊性向上に向けた検討を進めるべきと考えるがどうか。

3.附置義務駐輪場の有効活用について

 一定規模の商業施設等については,駐輪場設置が義務付けられているが,三宮駅周辺などの駐輪需要が多いエリアにある附置義務駐輪場であっても,地下や屋上の分かりにくい場所にあり,設置者による案内も十分にされていないなどの理由から利用率が低い現状にある。自転車利用の利便性向上と快適な歩行環境の創出を進めるためには,附置義務駐輪場も含めた官民協働での駐輪環境整備が重要であり,附置義務駐輪場が有効活用されるような方策を検討すべきと考えるが,見解を伺いたい

4.外国企業の誘致について

 税優遇や企業拠点移転補助などのインセンティブ制度や神戸の優位性を活かし,国内外の企業の誘致活動を行っているが,神戸経済のさらなる活性化のためには,活力あるグローバル企業を神戸経済に取り込むことが重要である。特に成長著しいアジアをターゲットとした誘致活動を強化すべきと考えるが,見解を伺いたい。
(議員再質疑1)
天津と上海に海外事務所を設置しているが,これらの拠点を積極的に活用し,さらなる海外企業の誘致に取り組むべきと考えるが,見解を伺いたい。
(議員再質疑2)
シアトルや天津など,世界各地の姉妹都市や友好都市と国際交流を続けてきたが,長年に渡り築き上げてきた姉妹友好都市との信頼関係をもとに,実質的な相互メリットのある経済交流の一層の推進を図り,神戸経済の活性化に繋げるべきと考えるがどうか。

5.市長を補佐する体制について

 昨年11月に議会の同意を得て就任した副市長が,1年足らずで異例の辞任となった。後任の副市長については,当面は新たに選任しないとのことであるが,三宮再整備などの重要なプロジェクトが動き出している中,市長を補佐する重要な役割を担う副市長が欠けている状態は,体制として不十分であると考えるが,見解を伺いたい。

[代表質問]要旨 しらくに高太郎 議員(垂水区選出)

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1.若者に選ばれるまちについて

 神戸2020ビジョンで掲げる「年間12,000人の出生数の維持」と「東京圏への転出超過年間2,500人の解消」を目指して様々な施策を実施してきたが,平成29年の出生数は11,565人,転出超過は2,825人であり,共に目標は達成できていない。目標が未達成であることについて,どのような原因分析を行っているのか。また,2020年に向け,今後,どのように対策を進めるのか,伺いたい。
(議員再質疑1)
起業・創業支援や都市型創造産業の集積など,若者に魅力的なしごとづくりに取り組んでいるが,神戸の雇用を支える製造業などの中小企業では,若年層の人材確保が喫緊の課題となっている。市内就職による転出抑制や東京圏からの若者の獲得を進める上では,現在行っている市内の大学生や高校生,中国・四国地方の若者をターゲットとした人材確保策だけではなく,専門学生を対象とした市内就職支援や,首都圏での合同説明会の開催など,さらに踏み込んだ取り組みが必要と考えるがどうか。
(議員再質疑2)
子育て世帯を呼び込むためには,他都市よりも仕事と子育ての両立がしやすい環境であることが重要である。早急に待機児童の解消を達成させるのは当然のことであるが,待機児童をゼロにすると同時に,「若者に選ばれるまち」とするため,駅周辺の利便性が高い場所での保育所等整備など,仕事と子育ての両立がしやすい環境整備のさらなる強化を図るべきと考えるが,見解を伺いたい。
(議員再質疑3)
7月に国が発表した全国学力テストの結果では,神戸市は中学3年生の全教科で全国平均を上回ったものの,小学6年生では依然,全国平均を下回り,昨年度と比べてもその差は拡がっている。神戸の子どもの基礎学力向上は,子どもの未来の礎となるばかりではなく,神戸のまちのブランドイメージにも直結し,この街に移り住みたいという人口増加の誘引にも繋がるものであり,「若者に選ばれるまち」あるいは「輝く子どもたちの未来を創るまち」の実現に向け,神戸の子どもたちの学力を底上げするための具体的な取り組みが必要と考えるがどうか。

2.認知症にやさしいまちづくりについて

(1)神戸モデル
「神戸市認知症の人にやさしいまちづくり条例」が4月に施行されたが,他都市においても,明石市で全国初の認知症検査助成制度が創設され,愛知県大府市や神奈川県大和市では既に事故救済制度が開始したと聞いている。「神戸モデル」を見ると,他都市との違いは歴然としており,他都市は診断だけ,事故救済だけと部分的な支援であるのに対し,「神戸モデル」の強みはパッケージで施策を考えているところにあると思うが,具体的に「神戸モデル」の特徴について伺いたい。
(2)市民への広報・啓発
「神戸モデル」が機能するかどうかは,市民や事業者にどれだけ認知,理解してもらえるかがポイントであり,条例の理念でもあるように,まち全体で認知症の人や家族を支えていくことが認知症の人にやさしいまちづくりに繋がっていくと考える。さらに,課税という形により,社会全体で負担を分かち合うとなると,市はしっかり説明責任を果たしていくことが重要となってくる。「神戸モデル」実施を機に,まち全体の機運を高めていくような広報・啓発に取り組むべきと考えるが,見解を伺いたい。
(議員再質疑)
事故救済制度は,条例の4本柱の施策のうちの1つだが,他にも「予防及び早期介入」,「治療及び介護の提供」,「地域の力を豊かにしていくこと」があり,どれか1つでもおろそかになってはいけない。認知症施策はこれまでも声かけ訓練やほっとヘルパーなど様々な取組みを行なっているが,事故救済制度だけでなく,これら認知症施策全般のレベルを上げていくべきと考えるが,見解を伺いたい。

3.水素スマートシティ神戸構想の今後の展開について

 本市では水素サプライチェーン構築実証事業や水素エネルギー利用システム開発実証事業が展開されており,水素の運搬・貯蔵と大規模利用の実証が一つの都市で実施されるという,他都市にはない状況となっている。水素に関する各種技術は未だ発展途上であり,水素社会がすぐに現実のものになる段階ではないが,いかに水素をまちの中で実装化するか,市民生活に活用していくかということを考えるべき段階にある。これらの実証事業の先の新たな展開をどのように考えているのか,見解を伺いたい。
(議員再質疑)
新たなエネルギー源である水素をまちの中で活用するためには,水素に対する市民の受容性を高めることが不可欠である。昨年,市民向けの試乗会を実施し,市民の関心が高かった水素バスについては,現在,東京オリンピック・パラリンピック向けの生産体制しか組めていないとのことだが,水素に対する市民の受容性向上の観点から,水素バスの導入に向け,事業者と協議すべきと考えるがどうか。

4.教育委員会の信頼回復に向けて

 垂水区中学生の自死事案における教育委員会の隠蔽により,神戸の教育は大きく信頼を失う結果となっており,先日,組織風土改革のための有識者会議から提出された中間報告では,「事務局全体として危機管理意識や遺族に寄り添う姿勢が著しく欠如していたと言わざるを得ない」として,猛省を求められている。既に組織改正など,可能なものから組織風土改革に取り組んでいるところであるが,一日も早い神戸の教育の信頼回復に向け,今後,この提言を活かし,具体的にどのように取り組み,市民に発信していこうとしているのか,見解を伺いたい。

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